長年暮らしてきた木造一戸建てが老朽化し住みづらくなってきたことから、駅近くの便利な立地のマンションを購入した方からのご依頼でした。趣味のヴァイオリン演奏のための防音工事と、ほかの部屋のリノベーションも実施しました。
隣接する他住戸への防音性能は保証値D-65に対し、2ランク上のD-75を実現することができました。ヴァイオリンの音はまったく聞こえないレベルです。
所在地：東京都渋谷区
コース：リノベーション工事コース
防音室の用途：ヴァイオリン室
遮音性能：隣接住戸に対しD-75
南東側の日当たりのよい個室をヴァイオリン室に。窓は引違いの二重サッシですが、マンションの場合は窓の目の前にご近所さんの家があることが少なくこの仕様で十分なことが多いです。
梁型のでっぱりを利用して間接照明を仕込みました。天井にはシーリングライトがなく、間接照明のやわらかい反射光だけでも部屋全体の明るさを確保できます。
カーテンの柄はお客様がショールームまわりをして選定したウィリアム・モリスによるテキスタイルデザインです。
弦楽器のため残響が比較的長めになるような音響設計です。天井に控えめに取り付けた吸音板とカーテンのみが音を吸う要素で、自然な響きが心地よいです。
床はオークのフレンチヘリンボーン柄フローリング。天然木の風合いがやさしく、また音響にも良いです。
引っ越しのお祝いに来てくださったお客様の先生による試奏。響き具合を確認していただきました。
リビングの壁の一面だけ壁紙を淡いグリーンのものに貼り替えました。
また、大きな梁の陰で薄暗かったのでブラケットライトを追加しました。
アイランドキッチンにはコンロ側に油はね防止のため、シンク側に水はね防止のためのガラスを取り付けました。
廊下には大きなクロゼットを造りつけました。
洋服は寝室のクロゼットに入れるため、物入れとして使います。
そのため棚板を多めに設置しています。
バルコニーの脇にあるスリットにステンレス板を取り付けました。
猫が飛び出してしまうのを防止するためのものです。