マンションのリビングの一部と隣の洋室をひとつにつなげて、広い防音室にリフォームしました。お客様は当初、リビングを防音室にするのは無理だと思われていて、玄関わきにある6帖強の個室を防音室にする予定でした。しかし、音楽仲間を呼んでアンサンブルを楽しんだりするのが目的のひとつとお聞きし、広いリビングを防音室にリノベーションすることも十分可能ですとご提案差し上げました。
所在地:東京都小平市
コース:リノベーション工事コース
防音室の用途:ピアノ、ヴァイオリン等
遮音性能保証値:マンション隣接住戸に対しD-65
取材の日は、音大時代のご友人が集まっていて、ジョージアの現代作曲家Azarashvili による”Memory”という曲を披露してくださいました。胸が締め付けられるような切なくて甘いメロディがとても素敵でした。
床はチーク無垢板のフレンチヘリンボーンで、床専門の職人が仕上げました。巾木、廻縁、間接照明の造作、ケーシングには白いモールディングを採用してエレガントなインテリアに。
ダイニング・キッチンとはガラスの引戸で軽く仕切って視覚的なつながりを確保。お茶しながら、気心の知れたご友人と寛ぐ空間を提供することができました。
南側には大きな窓があり、陽ざしがたっぷりと注ぎ込みます。1階で、専用庭に出ることができます。
部屋の奥の方にはソファーが置かれ、ゆっくり寛ぐスペースがあります。
じっくり時間をかけて選ばれた新しいピアノは、ヤマハS3X。上位グレードならではの気品のある音色が大変美しいです。
防音室のコーナーにあるスタンドライトは、50年前にお父様が購入されたボヘミアングラスのランプシェードをまとっています。お部屋の雰囲気にぴったりです。正面にはマチスの絵が飾られ、上品なピンク色の壁紙にとてもよく合っています。